【書評】いいエリート、わるいエリート 山口真由

本屋で手に取ったら、思いの外読みやすく興味が持てたので購入しました。

いいエリート、わるいエリート (新潮新書)

いいエリート、わるいエリート (新潮新書)


本書は、東京大学首席卒業、在学中司法試験合格、財務省キャリア官僚を経て、大手弁護士事務所へ転身した後に、ハーバード大学へ留学予定の著者が、自身の経験を基に、エリートについて論じています。

私が気になったのは、これほどまでに優秀な著者がなぜ、職を転々とするのかです。

本書で、彼女は財務省を辞めた訳を、他の官僚に比べ、「国の財務規律に対して何かをしたいという熱量」が不足していたと話しています。

また、彼女は自身の働くモチベーションを「向上心」だと答えています。

そして、完全無欠のエリートになることが最終目標だと。

組織に身を置くということのは、自分自身を中心に据えた考えを捨てなければいけないということです。組織とは、自分自身の行動の自由を幾ばくか犠牲にしながら、だましだまし過ごしていくことも時には必要になるところです。そんな状況にめげずにやっていく為には、自身が身を置く組織の存在意義に対して確固たる信頼がなければやっていけないこともあるでしょう。とりわけ辛い職場環境に身を置く場合は。

著者の良くも悪くも自負を中心に据えた価値観は、組織に馴染まなかったのでしょう。だから、様々な組織を転々としたのかと合点がいきました。

彼女が今後どのような生きざまをみせるのか興味がわきました。

This book is easier to read than I think.
Author said that she believed the value of mof.
She would like to become the perfect elite.