【書評】北朝鮮に嫁いで四十年 ある脱北日本人妻の手記 斎藤博子著

 本書はいわゆる「日本人妻」が戦後北朝鮮に渡り、生き抜き、命からがら日本へ戻ってくるまでの手記である。

 

北朝鮮に嫁いで四十年	ある脱北日本人妻の手記

北朝鮮に嫁いで四十年 ある脱北日本人妻の手記

 

  テレビやニュース等で「日本人妻」なる言葉は見聞きしたことがあったが、平成生まれの私にとっては、決してなじみの深い人々ではない。

 

 まず、本書を通じて、戦後間もないころ、北朝鮮は地上の楽園だと信じ、多くの在日朝鮮人とその配偶者が日本を離れ、北朝鮮に渡ったこと、その後彼らの多くは、北朝鮮で辛い日々を送り日本に戻ることもできなかったことを知った。

 

 東西冷戦真っただ中で、まだ日本が豊かではなかったからこそ、起こり得た現象なのだろう。今だと信じられないような話に感じてしまう。

 

 私にとっては、「日本人妻」なる方々の境遇や感情を知る一助になった。

 

I read the book about Nihonjinzuma.

I didn't know Nihonjinzuma until I read it.

Nihonjinzuma is the wife who believed that North Korea is a paradaise and went there post war with her husband.